家族の急死は悲しいものですが、とりわけ親が亡くなることは、心身に大きな負担がかかります。

親のどちらかを亡くした場合でも、年老いた父や母に代わり、子が手続きをすることも多く、二度と訪れることのない大事な判断を、経験の乏しい状態で決断しなければなりません。

悲しみにくれる暇もなく、わずか死後3時間後には葬儀の打ち合わせが始まることをご存じでしょうか?

そして親を見送った後も、行政への手続きや各所への支払いなど、

しばらくは慌ただしい日々が続きます。大事なことをじっくり考える時間はないのです。

(1)故人の言葉が欲しかった

残された遺族は、死後3時間以内に、故人の意向も分からないまま、経験のない葬儀の取り仕切りを自分の判断で決定しなければならず、故人の本当の思いを知らないまま行なうお葬式は、残された遺族にこの先ずっと後悔がつきまといます。

「これでよかったのだろうか?」

故人の本音を知らないまま、経験のない決断を迫られる後悔は、その後の人生にずっとつきまといます。

実は、70%以上の人が、『もしも』の準備をしないまま、最期の時を迎えているのです。

「いい人生だった」など一言でも言葉があれば、残された人の救いになりますが、予想もできない急な不幸は、家族との大事な話し合いの機会をも簡単に奪ってしまいます。

残された人は「せめて故人の言葉が欲しかった、その言葉をもとにいろいろなことを判断することができたのに」と、故人の本当の思いを知ってから、お葬式をやりたかったと強く思います。

そのためにも、その時が来る前に『最期のとき』について話し合うことがとても重要です。親子で『その時』に向き合うことにより、心の底から納得してお見送りが出来るようになるからです。

年齢には関係なく、親が元気なうちが望ましいため、なるべく早く始めたほうがいいです。

親に嫌われず、かつ「最高の見送り」をするための秘密の道具をご紹介します。

それがエンディングノートの新しい活用法です。

(2)エンディングノート、書いていますか?

本来エンディングノートとは、

自分自身に 何かあったときに備えて、ご家族が様々な判断や手続きを進める際に必要な情報を残すためのノートではありますが、生活の備忘録として、そしてこれまでの人生を振り返り、これからの人生を考えるきっかけ作りになるものでもあります。

住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるために、自身のこれからについてあらためて考え、ご家族等と話し合っていただくきっかけともなります。。自分らしく生き続けていくための思い出ノートであると考えます。

エンディングノートは、各自治体(市役所、高齢者支援課、地域包括支援センターなど)の窓口で無料配布されているほか、法務省のサイトからPDFダウンロードや資料請求で無料入手可能であり、私達にとって身近なものになりました。

その存在の認知度は、60歳以上で9割を超えるなど高い一方、実際に作成・活用している人は近年増えつつはありますが、1〜2割程度とまだ少数派です。

年齢が下がるほど利用率も低くなり、50代になれば1割にも届きません。

多くの人が「自分にはまだ必要ない」と感じているのが現状です。

(3)エンディングノートに何を書く?

エンディングノートの書き方にルールはないものの、何から書けばよいのか分からない人が多いのが現状です。

多くの人は介護・医療や葬儀のこと、または財産のことなど、『遺言』としてのイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?

そのため、死という直視出来ない現実と向き合うことの恐怖や、年齢的に自分事と捉えられないため、ペンを取ることがおっくうになっているようです。

遺言書には、法的拘束力があるという特徴があり、死期が迫っているときに作成するのが通例ですが、

エンディングノートは、死とは無縁の若い人でも、自分自身の人生設計を見直すために作成することもあります。

残される家族に役立つのはもちろんのこと、自分自身のためにも役立つノートなのです。

エンディングノートの記入事項例

1.本人の基本情報

・氏名 ・生年月日 ・現住所 ・(固定:携帯)電話番号 

・本籍地 ・個人番号(マイナンバー) ・メールアドレス

・家族構成 ・学歴 ・職歴 ・資格、免許 など

2.本人の医療情報

・身長 ・体重 ・血圧 ・血液型 ・平常時体温 

・かかりつけ医 ・持病 ・既往歴 ・常用薬 

・アレルギー ・健康保険証の情報 

・介護保険証の情報 ・臓器提供の意思表示 など

3.財産の情報

【資産情報】

・預貯金 ・不動産 ・金融商品 

・保険 ・年金 ・保有車両 など

【負債情報】

・借入金 ・ローン など

4.医療・介護の希望

・認知症やその他の疾患などで判断能力が低下した場合の対応

・「誰に介護してほしいか」「施設入所の是非」といった介護の希望

・終末期の介護や医療の意向 など

5.葬儀・お墓の希望

・信仰する宗教、宗派 ・菩提寺の情報 

・葬儀の形式、規模 ・葬儀に呼ぶ人、呼ばない人

・遺影に使う写真 ・納骨の方法 ・墓地の情報 など

6相続・遺言書について

・形式(自筆証書、公正証書、秘密証書のいずれか) 

・保管場所 ・遺言執行者 

・専門家に依頼した場合はその連絡先 など

7.死後のさまざまな手続きについて

・クレジットカード ・携帯電話 

・サブスクリプションサービス(動画配信、通販の定期利用など)

・オンラインアカウント ・SNSアカウント など

8.ペットについて・引き取り先

・性格 ・好物 ・病歴 ・かかりつけの獣医 

・保険情報 ・引き取り先 など

9.家族・親族・友人などお世話になった方へのメッセージ

・普段なかなか伝えられない感謝や想い 

・伝えておきたかったこと など

10.自分史(過去の記録、思い出)

・子供や孫の成長記録 

・家族や友人との旅行 など

11.これからの計画、やりたい事 

・行きたかった旅行先 

・長年連絡を取っていない友人 

・習いたいこと ・仕事 など

(4)エンディングノートは人生の棚卸し

エンディングノートを最期の記録と捉えず、

先ずは、自身のことを書き込んでみてはいかがでしょうか?

自分の名前や住所などの基本的な情報から、パソコンのログイン情報、友達や好きな食べ物、趣味、音楽など、

生まれてから今までの思い出を綴る

『思い出ノート』

と捉え、友達や親戚、よく行くお店などの連絡先をまとめて見たり、推しの写真を貼ってみたりしては?

自分の周りの現状の環境が良く分かるので、自身のオリジナル便利帳になり、災害時などの急にスマホやパソコンを使えないときにも、とても心強いノートになります。

無理のない範囲で書くことが重要で、一度で完成させず、書ける項目からゆっくり書くことをお勧めします。

書きたい内容が思いついた時に書いてみるくらいの気軽な気持ちで始めましょう。

気が変わった時に書き換えることができるように鉛筆でかまいません。

その内容によっては家族と相談し、ノートの保管場所を明確にしておくことも大事です。

そして、定期的に見直すこと。

情報が古くなると、いざというときに役立たなくなる可能性もあるので1~3か月に一度は見直しましょう。

エンディングノートは、義務的にではなく、記す本人が気軽に始め、好きな時に、書きたいことを好きなだけ書くスタイルでいいでしょう。

ただし、財産の配分に関しては、きちんと法的な効力のある遺言書を作成することをお勧めします。

(5)親に嫌われない!魔法の「インタビュー形式」

『お金』や『遺言』のことを、子が切り出すと「死ぬのを待っているのか」と角が立ちがちです。

本人に書かせるのではなく、子がインタビュー形式で、親の人生の物語を聞き取る時間をもうければ、楽しみながら、今の親の希望を聞くことができます。

また、家族や友人、お世話になっている方に向けて感謝や愛情の言葉を綴るぺージを設け、自分の人生を振り返ることで残りの人生をどう生きるか考えるきっかけにもなるでしょう。

エンディングノートは最期のノートではなく、思い出ノートです。

最近ではあまり見かけることのない、

アドレス帳やアルバムのイメージで、

エンディングではなく、その人にしか作ることの出来ない

『ライフアルバムノート』の作成をおすすめします。

(6)終活は本人よりも、周りのためのもの

40〜50代は、親の終活のことが心配の種ですが、

親に話しても「自分自身のための終活」だと、まだ先のことと後回しにされます。

しかし、親の介護や相続のことは、目を背けることはできませんし、早めの準備が大切です。

終活は本人のためだけでなく、残される大切な人たちのために行うものです。

宅建士・FPとして多くの相続現場を見てきた私が、痛感していること。

それは、『不動産やお金』の相続よりも、

『心』の相続が出来ていないことの方がトラブルになるということです。

「あの時、一言でも言葉があれば救われたのに・・・・」

残された家族が最も欲しがるのは、『財産』ではなく、故人の『想い』です。

自治体の窓口や法務省のサイトで無料配布されているノートで構いません。

まずは1ページ、親御さんの好きな音楽の話から始めてみませんか?

(7)オンリーワンの安心を提供

子供は親からの大切な『財産』ではなく、『心』の相続をきちんとしなければならないのです。

鹿児島で相続や空き家、

これからの生活に不安を感じているなら、

どうぞ一人で抱え込まないでください。

私は呉服販売や金融・不動産の現場で、

多くの方の「心」と「資産」に寄り添ってきました。

終活は、親の尊厳を守るための準備であり、

決して『もしも』の時の準備ではありません。

「まずはお茶を飲むようにお話しませんか?」

あなたの家族の「心のバトン」をつなぐお手伝いを精一杯させていただきます。

『ライフアルバムノート』に関してご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

👉「いわもと行政書士事務所のホームページ【開業準備中】」